【延岡西日本マラソン展望】東京世界陸上を見据えたJMCシリーズG3大会!初マラソンに挑む若手ランナーにも注目
2024.02.09
ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ(JMC)の男子グレード3(G3)に指定される「第62回延岡西日本マラソン大会」が2月11日、宮崎・延岡市役所前を発着する延岡西日本マラソンコースで開催される。
今大会はJMCシリーズⅢとⅣにまたがる第3期(23年4月~24年3月)のレースで、シリーズⅢの男子レースは、今大会を含め、残り3本となった。最新のシリーズⅢランキングは、昨年末の福岡国際マラソンで日本人トップ(4位)になった細谷恭平(黒崎播磨)が2665ポイントで男子トップに立つ。シリーズⅢチャンピオンには、3月25日(月)に開催するJMCシリーズⅢアワードで賞金660万円が授与される。
また、シリーズⅣ(23年4月~25年3月)でチャンピオン(第108回日本選手権者)になると、25年9月開催予定の「東京2025世界選手権」のマラソン日本代表に内定するため、今大会は25年東京へ向けた代表権争いという点でも重要になってくる。
そして62回目という歴史ある延岡西日本マラソンは、これまで多くの若手選手が初マラソンの舞台に選んできた“登竜門”としても有名な大会。昨年の同大会も、宮崎日大高(宮崎)出身の佐藤航希(早大)が2時間11分13秒で初マラソン、初優勝となった。今大会は大学生3人の招待枠も設けられており、学生ランナーの初舞台にも注目が集まる。
JMCシリーズでランキング上位を目指す招待選手
1月31日に延岡西日本マラソン大会事務局が発表した招待選手のなかで、JMCシリーズⅢでポイントを獲得している選手から紹介しよう。まずは、前回大会で自己ベストの2時間11分50秒をマークし、4位に入った相馬崇史(大塚製薬)だ。シリーズⅢ期間内で2136ポイントを獲得し、ランキング45位となっている。シリーズⅢでは賞金が授与されるランキング8位以内に入ることは難しいかもしれないが、シリーズⅣへ向けて高ポイントを獲得したい。
相馬は駅伝強豪校の佐久長聖高(長野)3年時の全国高校駅伝で6区区間2位となり、準優勝した経験を持つ。筑波大へ進学し、箱根駅伝は2年時に関東学生連合チームで5区に出走。翌年、同大26年ぶりの出場となった第96回大会(20年)でも2度目の5区山登りを経験した。今年1月の大阪ハーフマラソンで自己ベストの1時間1分53秒をマーク。大会公式サイトでも「昨年以上に充実したトレーニングが積めている」と意気込みを語っている。
写真:フォート・キシモト
次に、前回の延岡で自己ベストの2時間15分11秒をマークした渡邊太陽(戸上電機製作所)も今大会完走すれば、すでに獲得している2091ポイントが有効になり、ランキング46位に入る。佐賀県の駅伝強豪校、鳥栖工高出身で、地元の戸上電機製作所で12年目、主将を務めるベテランランナーだ。
また、前回の延岡で自己ベストの2時間13分52秒をマークして8位に入った志水佑守(トヨタ自動車九州)もシリーズⅣへ向けてポイントを獲得したいだろう。昨年は10000mでも28分37秒14秒と自己ベストを更新。大会公式サイトでは「いい練習ができているので前回大会よりもいい結果が出せるように頑張ります」と語っている。
ほか、昨年の大阪マラソンで2時間14分27秒をマークした櫻井亮也(JFEスチール)や、ハーフマラソンで1時間1分46秒の角出龍哉(愛知製鋼)、昨年11月に10000mで自己ベストの28分13秒01をマークした川端千都(SGホールディングス)らがエントリーした。
写真:アフロスポーツ
若手の登竜門、初マラソンに挑む注目ランナー
一方で、初マラソンに挑むランナーにも注目したい。今大会は3人の学生招待選手が初マラソンに挑むこととなった。年始の箱根駅伝2区で8人抜きの快走を見せた梅崎蓮(東洋大3年)がその一人だ。箱根駅伝の直前に10000mで28分39秒97と自己ベストを更新。ハーフマラソンは、昨年の関東学生対校選手権で1時間2分41秒をマークしている。1年時から箱根駅伝に出場するなどロードに強い。初のフルマラソンではどのような走りを見せてくれるか。
写真:フォート・キシモト
今年の箱根駅伝で8区区間5位だった伊福陽太(早大3年)も招待選手として初マラソンに挑む。22年の上尾シティハーフマラソンで自己ベストの1時間2分50秒をマーク。昨年12月には10000mでも28分55秒78と自己ベストを更新した。洛南高(京都)時代は全国高校駅伝の出場経験はないが、早大に入学後は2年から箱根メンバーに入るなど力をつけている。
創価大4年の上杉祥大も学生ラストレースで初マラソンに挑む。今年の箱根駅伝はアンカーを務め、同校の5年連続シード権を決める総合8位でフィニッシュした。昨年11月の上尾シティハーフマラソンで自己ベストの1時間3分38秒をマーク。10000mも12月に28分44秒92と自己記録を伸ばした。大学卒業後は一般企業に就職し、競技継続の予定はないというが、フルマラソン初舞台をいかに走り切るか。
このほか実業団選手では、地元・延岡を拠点とする旭化成のルーキー、加藤大誠も初マラソンに挑む。鹿児島県の名門、鹿児島実高から明大へ進学し、大学時代は4年連続で箱根駅伝に出場。ハーフマラソンは1時間2分47秒、10000mは昨年11月にマークした28分55秒25が自己記録。公式サイトで「初マラソンで優勝し、延岡から世界へ羽ばたきたい」と意気込みを語っている。
ハーフマラソンで1時間2分38秒の自己記録を持つ川田裕也(SUBARU)や、東海大時代に箱根駅伝で5区区間新記録(当時)を出し、総合優勝を経験している西田壮志(トヨタ自動車)らも初マラソンとなる。
写真:フォート・キシモト
東京世界選手権のマラソン日本代表につながるJMCシリーズⅣ(23年4月~25年3月)で上位に入るべく、あるいは初めてのフルマラソンに挑むべく、招待選手20人を含む505人がエントリーした同大会。ペースメーカーは、15年の北京世界選手権に10000mで出場し、マラソンは2時間8分56秒の自己ベストを持つ村山謙太(旭化成)と、亜細亜大のジョンソン・モゲニが担当する。
「第62回延岡西日本マラソン大会」は、延岡市役所前を2月11日(日)8時35分にスタート。日向市原町を折り返し、延岡市役所前でフィニッシュする42.195km。大会記録の2時間11分05秒に迫るような好レースを期待したい。
【大会概要】
大 会 名 :第62回延岡西日本マラソン大会開催日程 :2024年2月11日(日)8時35分スタート
コ ー ス :延岡市役所前(スタート・フィニッシュ)
ハッシュタグ:#延岡西日本マラソン #JMCシリーズ #東京世界陸上へのスタートライン
■公式HP
https://www.umk.co.jp/marathon/index.html
■エントリーリスト
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1808-4.pdf
■コース
https://www.umk.co.jp/marathon/course/index.html
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